オーロラ当たり年？個人手配でグリーンランド
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| さよならコペンハーゲン １２月２８日。今日はコペンハーゲンを発ち、いよいよ念願のグリーンランド上陸を果たす。本当は２６日の予定だったけど、ＳＡＳのスケジュール変更の影響で、２日遅い今日になっている。最初は「もっと長くグリーンランドにいたい」という気持ちだったけど、今では「コペンハーゲンにも長くいられて良かったな」とも思う。 朝７時３０分にチェックアウトし、ベスタポート（Vesterport）駅から中央駅で乗り換え、ここで８時００分発の乗り慣れたマルメ行き電車に乗って、空港駅に向かう。 空港到着は８時１８分着だが、約３分遅れで到着した。 スカンジナビア航空チェックインカウンタは、駅から一番近いところにある。今までもらったコペンハーゲンのガイドブック、パンフレット、書類などは昨日国際小包で送ってしまったので、預け荷物の重量は超過料金を取られる手前の水準である３８キロ。 受け取った搭乗券を見ると、搭乗ゲート番号が印字されていない。「ゲートはどこ？」と聞くと、「モニターで確認して」と言われた。だが、実際に出発案内のモニターを見ても、グリーンランド・カンゲルルススアーク行きＳＫ２９１便だけゲート番号の表示がない。「もしかして、欠航？」と思って心配していたら、出発１時間前を切ったところで「ゲート番号Ｃ１０」と表示された。 デンマークもグリーンランドもシェンゲン条約域内なので、今回は出国手続きは通過しない。グリーンランドにおいても入国手続きはない（グリーンランドについては後述）。 ＳＫ２９１便の待合室は、驚くほど日本人顔が大半。「すわ！こんなに日本人がいるの？グリーンランドなんてマイナーな土地に（自分も含めて）日本人はどこでも行くんだなー。それとも中国人？」なんて思っていたら、菊の紋章のパスポートを持っている乗客はいないし、だいいち日本語とか中国語を喋っている乗客がいない。どうやら彼らはイヌイットの人たち。「祖先が一緒」とか聞いたことがあるけど、こんなに似ているとは。全然区別が付かないや。 結局この便の日本人は私たち２人。私の調べによると、グリーンランド行きツアーは、年末年始に限っては募集はおろか日程設定もされていないので、個人旅行で訪れる以外、考えられないのだった。 出発３０分前。この時間になると大抵、搭乗手続きが始まってもいいのだが、そんな気配はない。同１５分前にやっと搭乗開始。待合室の乗客が一斉に機内に乗り込み、まもなく機体が動いて離陸した。 |
 ▲ちょっと多め？の機内食 |
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| ＳＫ２９１便カンゲルルススアーク行き スカンジナビア航空ＳＫ２９１便は、Ｂ７６７型機という中型機により運航。グリーンランド行きというと「小型機？」って思ってしまうが、結構大きい機材を使っているんだね。 キャビンはＡ〜Ｃの３つに区切られ、うちＡ、Ｂキャビンがビジネスクラスタイプのシート。エコノミークラスのシートは残るＣキャビンのみで、機体の長さにして半分程度しか占めていない。もしかしたら、ビジネスクラス席のうちのいくつかはエコノミー料金でも利用できるプレミアシートかも知れない（帰りの便がそうだったので）。 ビジネスクラスはガラガラで、エコノミークラスはほぼ満席という状態だった。 機内では、英語のアナウンスが全くなかった。まあ、デンマーク領域間のフライトなので納得だけど。日本国内の便だって日本語オンリーが当たり前だし。アナウンスはデンマーク語と、多分イヌイット語で行われているようだ。 乗務員のうち、１人がグリーンランド航空のバッジを付けていた。このスカンジナビア航空便は、グリーンランド航空との共同運航便でもコードシェア便でもないが、協力的な運航をしているようだ。スカンジナビア航空の時刻表には、グリーンランド航空の時刻も掲載されていることでも想像がつく。 機内食の素材、味付けは忘れたが、写真で見ると量が多いのがわかる。食器など、何だかビジネスクラス一歩手前、と言う感じ。 機内上映は、セリフなしでも誰でも分かる「Mr.ビーン」のコメディだった。みんな同じ瞬間に笑っているのが、映画を見ていない妻から見てもおかしかったんだとか。 機内上映以外、前方スクリーンには現在の飛行位置が分かる地図が写されている。ただ、グリーンランド等北方でもメルカトル図法による表現なので、グリーンランドの形が随分のっぺりとデブになっている。いくら海図に向いている図法とはいえ･･･。 |
 ▲SK291便の機内モニタより |
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| グリーンランド上陸！ 窓側の席ではないのでよく分からなかったものの、飛行機の高度が下がると雪と岩だけの風景が見える．．．と思ったら、いつの間にかランディング。真っ白の風景では高低の距離感が分からないみたい。 「うーん、まわりが真っ白だね！」 「え？あれ空港？建物かなりでかいじゃん」 「ほんとだ、カンゲルルススアークって、結構ちゃんとしてるんだね」 グリーンランド＝何もない、という想像を勝手にしてしていた私たちにとって、この立派さは意外だった。なるほどカンゲルルススアークはグリーンランドの玄関口。Ｂ７６７やＢ７５７などの中型機は離発着するし、島内各地へ行く路線のハブともなっている。グリーンランドの首都ヌーク（Nuuk）なんか、島外への直行便などないからね。いかにカンゲルルススアークが交通の要所であるかが分かる。でも「それだけの街」ともいえ、街の規模自体は本当に小さい。このギャップがまた面白いんだけど。 タラップで降機する。予想される寒さに耐えうる服装をしていたので、「めちゃくちゃ寒い！」という感じではなかったが、カメラをいじっているとすぐに指先が冷え、耐えられなくなってきた。 この年（２００１年）の５月？に、デンマークがシェンゲン条約加盟国となったが、同時にデンマーク領で自治政府があるグリーンランドとフェロー諸島も加盟となった。当然、入国手続きなどなく（入国審査のブースすらなかった）、国内線扱いで入国を果たした。 このＳＫ２９１便は国際線扱い。シェンゲン条約加盟前のグリーンランドは、入国手続きをしていたのだろうか？ スタンプは？ シェンゲン条約非加盟国ではカナダからの便があるが、この便は今でも入国審査はしているのか？ 非常に気になる．．．。でも、このターミナルを見ると、どの便でもそんな審査＆スタンプ押しはしてないように見える。 荷物受取の場所が分かりづらく、階段を降りたところにベルトがぐるぐる回っていた。エスカレータなどはないので、重い荷物の時は結構大変。 さっきの飛行機はビジネスクラス以外ほぼ満席だったのに、ここで荷物をピックアップする人は私たち以外に数グループしかいなかった。搭乗時には「みんなカンゲルルススアークの住人なの？」と思ったが、どうやらここから各地に乗り継ぐらしい。 重い荷物を担ぎながら階段を再び上り、さあこれからチェックイン！ |
 ▲カンゲルルススアークに到着  ▲滑走路から空港建物へ |
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■旅行記 編 |
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